「2050年二酸化炭素排出量実質ゼロ宣言」のその後は?

番匠 枚方市議会議員(2023年01月)

2020年2月8日、伏見市長は「2050年二酸化炭素排出量実質ゼロ」を華々しく宣言しました。しかし、その後、そこに向かって具体的にどうやって推進されているのか、見えてこないことがずっと疑問でした。

 

また、枚方市内での削減状況の報告からその削減の中身を見ると、省エネなどで市内の電気ガスの消費量が減ったという要因はあるものの、電力会社の排出係数が下がったことが最も大きな要因でした。

 

これでは、何のために「宣言」をしたのかという疑問がさらに深まりました。

▲一般質問の様子

そんなこともあり、2022年12月15日に一般質問の機会を得ましたので、この点を市に問いました。

 

答弁からは、ここ数年では、「枚方市エコオフィスに関する取り組み指針」に基づき、節電などの省エネルギーに取り組んできたとのことで、環境部局からの掛け声に留まっている状況だということ。

 

ただハード面では、建設に向けた工事が始まっている禁野小学校校舎では、高断熱化および高効率な省エネルギー設備を備えZEB Ready(ゼブレディ)達成基準で進められているとのことでした。

▲禁野小学校

私としては、既に市役所を含めた市の施設については、断熱化、照明のLED化、空調設備の更新を早急に進めるよう求めました。

特に現在、ロシアのウクライナ侵攻、円安などの影響で光熱費が高騰しており、市の予算にも大きく影響しているにも関わらず、何の手も打たないのであれば、それも大問題だと発言しています。

 

幸い答弁では、「今、取り組むべき課題だと認識しており、環境部局だけでなく、市のすべての部局が長期的な地球温暖化対策の視点を持って施策を進める必要があると考えている。」とのこと。この答弁を裏返すと、これまで、環境問題は市の各部局では積極的に進められて来なかったという縦割りの弊害が透けて見えます。

 

連合の「連合エコライフ」運動と同様、私たち一人ひとりができるところから環境を考えた行動を心がけ、持続可能な社会としていくよう取り組んで行かねばなりません。宣言を行った枚方市には、今後より積極的な取り組みを求めていきたいと考えています。

 

▲連合エコライフ

▲枚方市宣言文